第2回 「なぜ、勉強しても成績が上がらないか。」
私が出会ってきた生徒の中には、一生懸命勉強はしているのだけれど、あまり成績が上がらない。といった生徒が少なからずいました。その共通点は、「まじめである。」ということでした。
まじめであることは、一見良いように思われがちですが、こと学習に関しては、まじめであると言うことは、利点よりも不利な点が多いように思われます。
例えば、まじめな生徒に限って、学校や塾の宿題を一生懸命やっています。学校の宿題が悪いとは言いませんが、それは、それぞれの教科担任が、自分の担当の教科のことだけを考えて出しているものなので、バランスが悪く、受験に関していえば、あまり有益でないものが多いように思われます。そういう宿題を一生懸命やっている生徒を見ていると、かわいそ
うにさえなってきます。
英智学院では全教科のバランスを考えて宿題をだしますので生徒一人ひとりにおいて宿題の量や質が違うのです。英語が多い生徒もいれば、数学が多い生徒、国語は基本的な内容が中心だが、社会は発展的な内容が多い生徒。などといったようにその生徒一人ひとりの立ち位置や目指す中高大によって宿題を考えてだしています。
それに対して、こと勉強に関しては、とても要領のいい子の勉強をやっています。その結果、実際のテストでは、まじ
めな生徒より、はるかによい点数をとったりします。
柔軟に考えて、自分にとって、今、一番必要なことに力を入れられる家庭学習をさせています。
まじめな生徒の欠点のもうひとつは、1つの問題を考えすぎると言う点です。特に数学など、答えを考え出すような教科で、1問1問をじっくり時間をかけて解いています。学校で、そういう勉強がよい勉強だと、小学校に入ったときから躾けられているので、答えを見ると言うことに、罪悪感さえ感じているようです。
これに対しても、要領のよい子は、さっさと答えを見て解き方を覚えて、短時間にたくさんのことが出来るようになっています。どちらがよいかは、火を見るよりも明らかだと思うのですが、まじめなお子さんに限って、そういう勉強を拒みます。
以上、勉強に関しては、要領よく、出来るだけ効果的な勉強をしなければ、成績は上がりません。まじめにやってさえ
いれば、なんとかなる小学生とは違うと言うことを、中学生は早く理解しなければなりません。 それともうひとつ、こちらの方が私がもっとも主張する点なのですが、勉強しているにもかかわらず、成績が上がらない子供は、間違った勉強をしている場合がほとんどです。つまりまだ、基礎学力がついていないのに、問題集ばかりやっている子供が、とても多いのです。 問題集は、野球にたとえると練習試合です。練習試合ですから、とても面白いわけです。ですから、大抵の子供たちが、この勉強をやりたがります。しかし、キャッチボールもまともに出来ないものが、いくら練習試合をやっても、野球がうまくならないのと同じで、基礎学力がついていない子供が、いくら問題集をやっても、力はつきません。
野球には、ランニング、キャッチボール、素振りなどなど、基礎訓練がたくさんあります。最初はみんなこれをやって、これがきちんとできるようになってから、試合形式の練習や練習試合をやるのです。
あとは楽器の練習なんかも同じですね。やはり退屈な基礎練習やスケールの運指などはさけられません。
英智学院の塾長は楽器好きでもあるので興味をもった生徒には教えています。もちろんプロではないのでこちらの方は無料。楽器の貸し出しも行っているので入塾したらお気軽に声かけてください。というよりこちらから声かけると思います(笑)
勉強にも、この基礎訓練に当たるものがあります。例えば、国語・英語なら音読や視写理科・社会なら用語の暗記、数学なら計算。これらの基礎学習がきちんと出来てから、問題集には取り組むべきなのです。 私は、中学生の皆さんに、「自分は、学習に対して、今どれくらいのレベルにあるのか。」それを十分把握して、自分のレベルにあった勉強法をして欲しいと思います。
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